名前のない物語





二人は大きな木の根本に座り、空を見上げました。


太陽の光が差し込まないその場所ですが、もう怖いことはありません。



青年はまたゆっくりと音楽を奏で始めました。


リズムよく奏でられるそれはまるで子守唄のようです。


彼女はその横でその音楽を聴きながらゆっくりと目を閉じました。



それは久しぶりに感じた幸せな時間でした。





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