君の笑顔の理由になりたい。
ようやく学校についた。

私と奈波は家から学校まで遠いのだ。

「うわっ、人いっぱいだね。」

と私が言うと

「そりゃそうでしょ。
みんな最後のクラス替えだから命かけてるんだよ。」

と奈波が答えた。

「命かぁ…。」

しばらくすると人が減った。

私と奈波がクラス替え一覧表を覗く。

最悪だった。

「奈波と別れたぁぁぁぁ。
9年間達成ならず…。がーん。」

こんな感じで分かりやすく悲しむ私に対して奈波は

「まぁ残念だけど部活で会えるし帰りも今まで通り一緒に帰るから
それ程悲しまなくても大丈夫っしょ。」

と淡々としていた。

私と奈波は美術部で一緒なのだ。それから…

「…おはよ。」

後ろから声をかけてきた、こいつも美術部部員。
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