恋愛と失恋の果てに。
頭を撫でられるのも驚いたが
課長が謝ってきたことにも驚いてしまう。
普段娘さんの頭もあんな風に撫でてあげてるんだ?
優しく撫でられてしまった。
心臓がドキドキと高鳴る。
「あ、あの……娘さんの名前って
梨々花ちゃんって言うんですね?可愛い名前ですね」
ドキドキしてるのを誤魔化すかのように
私は、話しかけた。
すると課長は、
「そうか……?ありがとう。
元妻の名前の一部を貰ったんだ。名前のように
花のような可愛らしい子に育つようにと思ってつけた」
少し恥ずかしそうに笑みをこぼした。
課長が照れてる!?
しかもあの時みたいに優しそうな笑い方だ。
うん?
「えっ?その名前……課長がつけたんですか!?」
やっぱりそうなんだ?意外……。
驚いていると
「そんなに俺が、つけると変か?
たまに俺がつけたと言うと驚かれたりするが…」
困惑したように言う。
「あ、いや……意外だなぁ~と思いまして。
今風の名前だし。課長は、こう古風な名前とか
つけるイメージがあるので」
慌ててフォローする。
だがこれだと
課長が古くさいと言っているようなものだ。