恋愛と失恋の果てに。
彼の前向きな発言に心が揺らぐ。
「じゃあ俺は、これで失礼するよ。
本当は、もっと一緒に居たいけど今みたいに
弱った君を見ていると抱き締めたくなる。
それだと、またこの前みたいになったら
大変だからね」
あ、そうだった。
この前……私。彼に対して頬を叩いたんだったわ。
kissをされたからって
私のことをあれだけ心配してくれてるのに
申し訳ないことをしてしまった。
今になって後悔してくる。
「あの……この前は、すみませんでした」
申し訳ないと謝罪をした。
するとニコッと笑顔で
「あぁ、いいよ。
こちらこそ、急にあんなことしたから
叩かれても仕方がないよ。だから気にしないで」
「でも……」
「それよりもプロポーズのこと考えてみて。
慌てなくてもいいからさ」
「……はい。」
今は、それしか返事が出来なかった。
阿部さんが帰って行くと私も
自宅に帰ることにした。
本当は、そのまま一度会社に戻らないといけないんだけど
そんな気分になれず早退として連絡をする。
阿部さんが励ましてくれたけど
自宅に帰ったらまた思い出して涙が溢れてきた。