恋愛と失恋の果てに。
「これは……パニック障害でしょう」
パニック障害!!?
意外な診断結果が出てしまった。
パニック障害って……テレビでたまに聞くけど
確か突然のめまいや不安になったりするヤツよね?
「尾野さん。最近強い精神的なストレスや外傷とかありましたか?」
医師がそう尋ねてきた。
精神的なストレス……?
すると課長のことが頭に浮かんだ。
思い出したら激しく動悸が鳴り胸が苦しくなってくる。
息ができない……。
「落ち着いて下さい。少しずつでいいですから
深く深呼吸をしてみましょう。
私の呼吸に合わせて……はい。大きく吸って」
指示に従い深呼吸をする。
すると少しだが、息が楽になってきた。
変な脂汗が出てしまった。
「いいですか?パニック障害は、現在だと
100人に1人の割合で発症する病気です。
突然の激しいめまい、動悸、嘔吐などが繰り返し起きるパニック発作があります。
さらに、「また、あそこに行ったら発作が起きるのでは」などという恐怖心がふくらみ、発作の起こった場所や状況を避けようとして、生活範囲が制限されてしまう状況に至ってしまうこともあります」
医師から詳しく説明される。
私の場合は……課長のことを考えると起きる。
これも原因の1つなのだろうか?
「尾野さんの場合みたいに
強い精神的なストレスで引き起こす場合もあるので、まず薬での治療をお勧めします。
後は、不安や恐怖のために避けている場所や状況に少しずつ慣らし、克服した経験を積んで自信をつけていく方法も
あるので少しずつやっていきましょう」