恋愛と失恋の果てに。

私は、真剣に言うと佐々木課長は、
「ありがとう」
少し寂しそうにお礼を言ってくれた。

「じゃあ、先に出ている」
課長は、資料室から出て行ってしまった。
あ、待って……。

慌ててひき止めようとしたが
ハッと思いやめる。
まだ心臓がドキドキと高鳴ってうるさい。

ど、どうしょう。
課長のいろんな一面を見てしまった。
優しい笑顔も悲しそうな表情まで。

どうしょう。
私……佐々木課長のことが気になっている。
これって好きになっているってこと!??

どうしょう!!
頭の中がパニックになってしまう。
とりあえず気持ちを落ち着かせて部署に戻る。

佐々木課長は、
さっきの事は、何も無かったかのように
普通に仕事をしていた。

いやむしろ
「前橋。ちょっと来い。
なんだ?この計画書は!?」
いつものように怒鳴っていた。怖い……。

あの笑顔は、嘘のようだ。
本当にさっきまで笑顔を見せていたのだろうか?
思わず疑ってしまうほどだ。

私は、自分のデスクに座ると
仕事を始める。
しかし気になり課長の事ばかり見ていた。

怒っているのに
心臓がドキドキと高鳴り身体が
火照るのは、やっぱり課長のことが好きなのだろうか?

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