恋愛と失恋の果てに。
パニック障害。
薬と治療……
私は、頭の中が真っ白になった。
まさか、自分が精神の病気になるなんて思わなかった。
「治るんですか……?」
「精神の病は、外傷と違い治りにくい病気です。
ですが……克服をして元の生活に戻った人も多くいます。前向きに始めてみましょう」
医師は、そう言ったが今の私には、
信じることができなかった。
診察室から出ると待合室で
さゆりが待っていてくれた。
さゆりは、私に気づくと立ち上がる。
「どうだったの?千奈美」
「うん。それが……」
言いにくかったけど、さゆりに病のことを話した。
「えぇっ!?パニック障害。あんたが?」
「…………うん。」
彼女は、かなり驚いていたが真剣に
診察内容を聞いてくれた。
内容を話している間
黙って聞いていたさゆり。
話す間は、不安でしかたがなかった。
引かれるかなぁ……?
「そうか。なら仕方がないわね。
仕事は、しばらく休みなさい。どーせ
このままだと行きにくいんでしょ?
有給休暇もたくさんあるんだし……」
「でも……仕事が……」
「それぐらいの課長が何とかするでしょう。
少しぐらい困らしても罰は、当たらないわよ!?
千奈美は、すぐに気持ちを溜め込むクセがあるから身も心も持たなくなっちゃうわよ。
仕事のことは、ゆっくり考えればいい」
そう言ってくれる。