恋愛と失恋の果てに。
ちなみにさゆりは、
今日は、このまま家に泊まってくれることになった。
「うん。そうなんだけどね……」
「何迷ってるのよ?いい話じゃない。
それとも課長と離れたくないとか思っているんじゃないでしょーね!?」
(うっ……)
図星を言われて言葉を失う。
そうしたら呆れたように
「千奈美……まだ未練残るのも分かるけど
あまり課長のことを中心に考えない方がいいわよ?
じゃないと依存しちゃうから」
さゆりに忠告される。
課長に……依存。
確かに私は、課長に依存しているのかも知れない。
諦めきれない気持ちが、なおさら
私を引き留めている。
「……私。課長に依存しているのかな?」
「半分以上はね……でも仕方がないわよね。
好きになっちゃったんだから。
ただ勘違いしたらダメ。千奈美の人生は、
千奈美のものなんだから。課長に振り回されたらダメよ」
「病気を早く治すためにも
一度課長から離れて距離をとるべきよ!」
さゆりの言葉は、私の胸に突き刺さるものだった。
正論を言われたからだろう。
私の人生は、私のもの。課長のものじゃない。
課長には、守るべき家族が居るのだから。
ギュッと拳を握る。