恋愛と失恋の果てに。

「はじめまして。
秘書をさせて頂いています。有村です」
頭を下げて挨拶をしてくれた。
その際に名刺をくれた。

「こちらこそ。はじめまして
尾野と言います」
こちらも慌てて頭を下げる。
名刺を出したかったが自分のは、
部屋に置いてあった。

チラッと見ると眼鏡をかけており
知的美人な女性だった。

すると阿部さんは、
「さぁ、それよりお昼にしようか?
本当は、何処かの素敵なお店に連れて行きたかったんだけど思ったより時間がとれなくてね。
ここで寿司でも食べることになっちゃって申し訳ない」
苦笑いしながら謝ってきた。

「そんなの……気にしないで下さい。
逆に申し訳ないぐらいです」
別に素敵なお店に連れて行ってくれるとか思ってもいない。

「それならいいんだけど……とにかく座ろう。
ここの寿司は、美味しくて評判がいいんだ」
苦笑いしながらもそう言ってくれる。

ソファーに座るとテーブルには、
高級そうなお寿司が置いてあった。
高そう……美味しそうだけど

「さぁ、食べよう」

「は、はい。いただきます」
申し訳ないと思いつつ食べてみることにする。

さすが高級なお寿司なだけあって
マグロなども新鮮で美味しい。

「美味しいです……凄く!!」

「それは、良かった。
たまには、こうやって気分転換なことを
するのも大事だからね。気に入ってくれたのなら
良かった」
フフッと笑顔を見せてくれる。

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