恋愛と失恋の果てに。

えっ?もしかして
私のために連れ出してくれたの?

「どうして……?」
私となんかのために……そこまで

すると阿部さんは、クスッと笑う。
「好きな人を喜ばせたい、一緒に居たいと思うのは
同然だろう?」

その言葉にドキッと心臓が高鳴る。
阿部さんは、女性を喜ばせるような台詞を平気で言える。
また、それが似合う……。

「実は、君をここに連れて来たのは、
他にも理由があるんだ……」
阿部さんは、何かを言いかけたとき
コンコンと誰かがノックをしてきた。

えっ?

「どうぞ」
阿部さんが言うとドアが開いた。

入って来た人は、これもまた綺麗な女性だった。
上品でバリバリのキャラアウーマンと言う感じだ。
でも、誰かに似ている。

「連れて来たの?陸斗の彼女さん」

「あぁ、紹介する。俺の1番上の姉だよ!」

えぇっ!?
この人が1番上のお姉さん!!?

誰かに似ていると思ったら
真ん中のお姉さんに似ていたのだ。
きっちんとした格好をしているからすぐには、
気づかなかったけど……。
阿部さんの家系は、美形が多いのだろうか。

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