恋愛と失恋の果てに。
「まぁいいや。じゃあさっさと行くよ。
ささっと終わらして遊びに行きたいんだよね……俺」
そう言ってきた。
遊びに行きたいって……ちょっと
もう希美さんに言われたことを忘れてしまったの?
「遊びたいって……あの、ちょっと!?」
止める間もなく彼は、さっさと歩いて行ってしまう。
私は、慌てて追いかける。
そしてケイト……じゃなかった。
恵斗さんの車に乗り込んだ。
カッコいい高級車で
運転する姿は、とても様になっていた。
よく見ると確かに弟なだけあって阿部さんと
雰囲気が似ている。
性格は、まったく違うけど……。
サングラスをかけて運転している恵斗さんは、私に
「ところで、どう言うところが気に入って
兄貴と付き合ってんの?やっぱり顔?」
突然質問をしてくる。
えっ!?
「いえ……付き合っている訳ではありませんので」
嘘を言う必要がないので正直に打ち明けた。
すると驚いた表情て私を見てきた。
「えっ?マジで!?
何で?兄貴が相手で……お見合いしたんだろ?」
いや、それより前を見て!!危ないから
「前を向いて下さい。
色々あって……お見合いは、断りました。
あなたのお兄さんとは、その前に
偶然に知り合いましたけど。
それに私には、好きな人が居ましたので……」
今は、その好きな人も過去の人だけど