恋愛と失恋の果てに。
「な、何を言っているんだ!?」
するんと立ち上がった恵斗さんは、
阿部さんに
「お見合いなんて……断られたら何の意味もない。
それに婚約している訳じゃないなら俺と
彼女が付き合っても兄貴には、言う権利はない」
変わらず挑発的な態度をとってくる。
どうしちゃったの!?恵斗さん。
そんな言い方をしたら阿部さんが怒っちゃう。
すると阿部さんは、
「そんなの分かってる!!
それでも千奈美さんのことが好きなんだから
仕方がないだろ。好きな人にkissをされるところなんてみたくない」
怒った口調で言い返してくれた。
阿部さん……。
心臓がドキッと大きく高鳴る。
「ふーん。兄貴が、そこまで好きにさせる女って
初めてじゃん。怒るのも
だから余計気になるのかも」
「何が、言いたいんだ!?
「別に……ただ好きになっちゃっただけ。
千奈美のことを……」
恵斗さんは、初めて私の名前を呼んだ!?
そ、それに好きって……
「お前なぁ……いい加減にしろ。
千奈美さんには、二度と近付くな!!」
「それは、無理なんじゃない?
千奈美は、俺のマネージャーだし。なぁ?」
そう言い私に話をふる。