恋愛と失恋の果てに。

そして日曜日。
私は、部屋のベッドで転がっていた。

今頃。課長は、梨々花ちゃんと一緒に
水族館に行ってるんだろうなぁ……。
大きな水槽に魚がいっぱい居て綺麗だろうな。

ハァッ……と溜め息を吐く。暇だ。
これと言って予定もない。

上手く行けば、課長とデート出来たのにな。
諦めたつもりが……ついそんなことを考えてしまう。

「……馬鹿だな。自分でしたことなのに」

そもそも誘いに乗ってくれるか分からない。
ささっと忘れなくちゃあ……!!

するとスマホが突然鳴り出す。
誰だろう……?
見るとお母さんからだった。

お母さん?どうしたのかしら?
あまり気乗りしなかったが電話に出てみる。

「もしもし。お母さんどうしたの?」

『千奈美。あんた今日暇?』

「……えっ?暇だけど……」
そりゃあ、暇ですよ。彼氏いないもの。

『でしょうね。丁度いいわ。
千奈美。今日家族で食事でもしない?』
お母さんは、突然そんなことを言ってきた。

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