恋愛と失恋の果てに。
明日から課長と……どう接したらいいのだろうか?
顔を合わせづらい……。
こんな断られ方をするなら言わなければ良かった。
いくら気持ちを知ってほしかったとは言え
叶わなかったら馬鹿みたいじゃない。
もともと叶わないと思っていたけど
まさか、こんなにもアッサリとフラれるなんて
あぁ……情けない。
鼻をすすりながら泣いていた。すると
「あれ?千奈美さん?」
誰かに声をかけられる。
えっ……?
振り返ると阿部さんだった。
何で阿部さんがココに居るの!??
「阿部さん……何でココに?」
驚いて尋ねてみる。すると阿部さんは、
「あ、俺……あそこにあるマンションに住んでるんだ」
そう言い指を指したところは、課長が住んでいる
マンションの向かい側にあるもう1つの高級そうな
マンションだった。
つまりご近所さん。
こんな偶然があるだろうか!?
「君こそ何で居るの?近所でもないのに……」
阿部さんに言われドキッと心臓が大きく高鳴る。
「あ、あの……ちょっと……」