恋愛と失恋の果てに。
辛い選択。
これで我慢出来る。
そう思っていた。あの時までは……。
阿部さんには、正式に断りの電話をいれた。
待つつもりなら、中途半端な気持ちじゃいけない。
そう思いハッキリさせたくて
『そうか……良かったな。
課長に想いが通じて……おめでとう』
もう少し渋られるかと思ったが
阿部さんは、アッサリと受け入れてくれた。
なんとなくだが、こうなることを分かっていたのだろうか?
それとも……
自分の性格を改めて我慢しているのだろうか?
強引になることを気にしていたから
「あの…ごめんなさい」
『何故謝るんだい?
別に君は、悪いことをしていた訳じゃないんだし
謝らなくてもいいよ。
俺が無理を言って付き合ってもらっただけだし』
彼は、そう言って笑っていた。
本当に阿部さんは、優しい人だった。
申し訳ない気持ちになったが
中途半端な気持ちで彼に会う方が失礼だと思う。
これでいいんだ……。
ありがとうございます。
こんな私でも好きになってくれて