恋愛と失恋の果てに。
それから数日後のことだった。
あれから課長とは、何もない。
あくまでも上司と部下の関係のままだ。
想いが通じたと思ったし
我慢すると言った手前……寂しいなんて言えない。
さゆりは、心配してくれたけど
課長の気持ちの整理をつけるためだと思い
ひたすら我慢をした。
「お先に失礼します」
仕事が終わり私は、帰ろうとする。
チラッと課長を見るとまだ仕事をしていた。
どうなっているのかな……?
気持ちと言ってもどうやって整理を
つける気だろうか?
曖昧なことしか知らされてないので不安で仕方がない。
せめて……もっと課長と話せたら。
会社の外に出ると意外な人物が居た。
制服姿で待っていたのは、梨々花ちゃんだった。
心臓がドキッとする。
罪悪感からだろう。私は、梨々花ちゃんの
お父さんと付き合いたいと願っているから。
梨々花ちゃんは、私に気づくと
スマホをしまい私の前に歩み寄ってきた。