恋愛と失恋の果てに。

課長の考えていることが分からない。
あの複雑そうな表情は……何?
私からの罪悪感から?

それとも他に意味があるの?

不安や悲しさからで
何を信じたらいいのか分からなくなってくる。

結局、この後も
課長は、何か考えたように黙り込んでしまい
まともな会話が出来なかった。

『えぇっ!?私の知らない内に
そんなことになっていたの!!?』

その夜。電話でさゆりに愚痴を聞いてもらった。
こんなこと……さゆりにしかもう話せない。
阿部さんとは、あれっきり連絡が来ないし……。

あ、いやいや。
もうハッキリとさせた人だし
関わりをもったらダメ。

でも……頬を叩いちゃったし。
あれは、さすがにやり過ぎたと思った。
向こうは、一途に私のことを想っての行動だったのに。だけど……

私は、課長じゃないとkissなんて
したいと思えなかった。

『ちょっと千奈美。聞いてる?』

ハッ!!
「あっ……ごめん。考え事してた」
さゆりと電話をしていたと忘れるぐらい
考え込んでしまった。

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