ゲームセンターにご用心
【これにて、プリクラを終了します。

それでは、制裁に入ります。

ヤナギサワ、制裁を与えます】

「なっ・・・、やめてくださいよっ!」

ふふっ。きっと顔が認識されなかったのだろう。

いい気味。早く死んでしまいなさい。

「なんでっ?あなた・・・許さないですよ」

そして、柳沢の腕にゲームオーバーの文字が刻まれる。

柳沢は苦しそうに、床でのたうちまわった。

「こっ、これ以上犠牲を増やしませんっ」

鶫が柳沢の腕を押さえる。

でも、噴水のように溢れる血は止められなかった。

血の勢いで、鶫は後ろに尻もちをついた。

やがて、原型を留めていない柳沢の身体が止まった。


「ちょっ・・・。起きてください、起きてください!!!!」

鶫が柳沢を揺らす、が、柳沢はぴくりとも動かなかった。

【それでは、休憩時間に入ります】

ふぅっ。私はグッタリと床に倒れ込んだ。

ひどく鉄の匂いがする。

希依那か美舞か柳沢の血がつうっとながれてきて、私の身体に付着した。


「あのぅ・・・自己紹介、しときません?」

ふと、ふわふわウェーブが言った。

「あっ、それいいかもしんない」

私はとりあえず同調した。

「そ、そうですね。呼びにくいですし」

おずおずとではあるが、鶫も同意してくれた。

「あっ、じゃああたし・・・。魅菜風凛(ミイナ フウリン)です。ふぅ、でいいです。」


ほんとに外見そのものの名前だな。

「あたしは・・・。鶴見鶫です。鶫でいいですよ。」

「私は、西園寺琉々菜。有名令嬢よ。心して私に尽くすように」

フン。この中でも、私がトップよーー。

「・・・そういうの、うざいなぁ・・・。」
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