ゲームセンターにご用心
でも、良かった、初めて勝てて。

でも、次も勝たないと、負けは確定する。

・・・かなり、厳しい状態だ。

私は、スマホを開き、時間を確認した。

午後11時27分。

もう1日近く、このゲームセンターにいる。

そろそろ、お腹も空いてきた・・・。

いつもなら、一流シェフ一押しのメニューが、お墨付きのメイドによって運ばれて来て、そしてお父様とお母様と広いテーブルを囲んで楽しい団らんをするはずなのに・・・。

超一流階級の私が、なんでこんな仕打ちを受けなきゃいけないの?


時刻の隣には、圏外と書いてある。

電波は、やっぱり繋がってないか・・・。

私はそのまま、死んだ少女達の血の海に溺れて、眠りについた・・・。


こんな夢を見た。

私は真っ黒な闇の中を彷徨いていて。

そこには同じような状況の人間が5人いるのだ。


一人目は、赤い体。

二人目は、青い体。

三人目は、黄色い体。

四人目は、紫の体。

五人目は、黒い体。

赤い体と青い体と黄色い体と紫の体はやがて倒れてゆき、最終的には私と黒い身体だけになった。

黒い体は、徐々に私に近づいて来て、私の視界を真っ暗にしたーーー。
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