もしも君を愛すなら……。
……けれど、私が転ぶ前に、相手の人が私の手を引いて、止めてくれた。


「ごめん、大丈夫?」


そう、優しい声が降ってきた。


思わず瞑っていた目を開くと、そこには申し訳なさそうに眉を垂らした、整った顔立ちの男子生徒。


身長も高い。


恐らく、人気な人なのだろうと思った。


「だ、大丈夫です。すみません、ありがとうございます」
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