もしも君を愛すなら……。
そんな気がしていた。


そして江藤先生は、徐に本題を切り出す。


「……今日、佳穂ちゃんが学校を辞めたの、聞いた……?」


眉を垂らして、少し寂しげに、そう言った。


俺は小さく頷いて応える。


「はい、一応噂程度には。それが何か?」


「じゃあ、その”理由”は?」
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