弱虫男子
キッチンに下りて、

フキンを濡らそうとすると

思ったよりも水が冷たくて、


”なにしてるんだろう”


て気持ちがどんどん沸いてきた。




別にあの子だからじゃない。


例えヤスのノートだったとしても

俺は汚さない。


…と思う。



自分に言い訳するようにつぶやきながら

ゆっくりと階段を上がった。


家中で一番キレイなフキンを握り締めて。
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