弱虫男子
泣きながら、それでもまっすぐ

俺の目を見ていた。


不謹慎だけど、

こんな風に泣いたり笑ったりする

ナオミは魅力的だった。



これまでだって、幼い妹のように

懐いてくるナオミを


何度も可愛いと思えた。



でも、こんな時でさえ


”彼女がこんな風に想ってくれたら”


なんて考えてしまう。


そして目の前の人を忘れてしまえる

残酷な自分に気づいてゾッとする。
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