弱虫男子
「なんで帰るだけなのに

着替えなきゃなんねーの?」



着替えながらヤスがぼやく。


ヤスはもう何度も

練習着のまま帰ろうとして

校門で止められていた。


そして、毎日同じこと言っている。



「ちゃんと着替えろよ。」



「はいはい」



顔も向けずに返事するヤスが

着替え始めるのを

確認してから俺も手をつける。
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