弱虫男子
ただ彼女を見ていたかった。


それだけなのに、

何で変わっちゃうのかなぁ。



この行為が、いつの間にか

別の意味を持ち始めている。


それに気づいたって、

もうどうすることも出来ない。





カーデガンは、


この子が誰のものかってことを


証明してくれた。



俺は目に見える力を

手に入れて強くなり、

その一方で怯え始めた。


彼女がカーデガンを捨ててしまう日が

こない事を祈りながら


一日中彼女を見張り続ける。



これはもう、恋なんてもんじゃない。


「監視」だった。
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