弱虫男子
それなのに彼女は自分らしさを

決して失わない。




”ほれたら負け”


そんな言葉が頭に浮かんだ。



確かに俺みたいなのが

ヌイグルミ抱いて

寝てたらキモイよな。



俺は彼女に表情を見られないように

背筋を伸ばす。


きっと彼女から俺の顔は見えない。



初めて背が高いことを

ありがたいと思った。
< 72 / 206 >

この作品をシェア

pagetop