大切なきみへ
 
 

(蓮side)



「あ、綾瀬くん!これからよろしくね~!」


同じ実行委員会になった女子が声をかけてきた



「よろしく~」


こんなときも、作り笑顔でかえす



…俺ってこんなやつだったっけ




「うわー、“よろしく~”だって
さすが王子様は違うなー」



…山本


クラスがシーンとした。




「ありがと」



ぶつかるのが怖くて、また笑顔で言う





「それさぁ、嫌みなわけ?」

顔は笑ってるけど、目が笑ってねーよ…



「悪い、そんなつもりないけど」




「まぁいいや。なぁ王子様

…あれで勝負しない?」






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