大切なきみへ


「お疲れ様です」


部室を入る時の合図



「奏、お前なー?久下ちゃん独り占めすんなよ!」




「すいません」




「うわーその笑顔腹立つ
ってかさうちのバスケ部のマネ、レベル高いよな」




「あ、それ思ってた!
うちの自慢だよな〜」




「俺、林と久下タイプだわー」


「俺は谷村派」




…ほんと、にぎやかな先輩たちだ




「蓮と久下ちゃんカップルってかなり有名だったよな!」



「あーね、美男美女で」



その話は聞きたくない

久下と蓮がお似合いなことくらい分かってるし。

思わずはぁっとため息が出る




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