大切なきみへ
「これは駄目!」
「なんでー?」
「黒いから!笑顔!
…じゃなくて、まわりに勘違いされちゃうからこれは駄目だ…よ」
…そっか、そういうこと
「久下は勘違いされるの嫌なわけ?」
「!?」
…一つ一つの反応がほんと可愛いくて困る
「じゃあはい、バス停にいるから」
傘を久下に渡して雨の中を走った
今日の雨は冷たい
…さっきこんな冷たいなか仕事してたんだ?
久下をマネージャーに誘ったことに少し後悔した
でももっと後悔する日がくるなんて、思ってもいなかった