大切なきみへ


「えへへっ、なんでもないよ

あ、そうだ!
今日はなの家行かない?皆もいっしょに!」




なんか中学の頃から桃原さんが男子に人気あったのがわかる気がした

顔も整ってるしね



「俺はいーよ、翔と伶にも聞いてみるよ」




「うん!!」




そしてまた授業のこととか
クラスの面白いできごととかたわいもない話をした






伶と一緒に翔に聞きに行くと

運動場でちょうど野球部は休憩していた


「伶と翔、久下のお見舞い行くけど来る?」



…別に来なくてもいいんだけどね




「行く」



「翔は?」




あ、またじゃん


…吹奏楽部のほうをずっと見てる




「また桃原さん?」


翔の近くで言ってみると、



「っ!うるせーな!別に違う」






ほんと分かりやすいね、翔




< 133 / 274 >

この作品をシェア

pagetop