大切なきみへ


階段を上りきって、部屋の前についても三浦くんは手を離さなかった



「ねぇ」



「うん?」





「伶とどういう関係?



…伶が女子に触れてんの、初めて見たんだけど」





そりゃあ






「幼なじみだよ」







「ふーんなら良いけど



今言うつもりはなかったんだけど、」






















「俺、久下のことが好き



優しくするのも、気にかけるのも、助けるのも、目が離せなくなるのも



全部、久下だけ」





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