大切なきみへ



「ごめんなさい

私」



返事をしようとした瞬間、三浦くんは私の口に指をあてて話を遮った




「今は返事はいらない
久下の気持ちは充分知ってるつもりだしねー



俺は諦めないし」





すごい


笑顔が眩しいくらいに黒い





するとまたにこっと笑って



「なに固まってんのー?



俺は長期戦でいくから」







「あれ?めずらし顔赤いよ?」





「見ないで」


と顔を隠すとくすくす笑い声が聞こえる




やっぱり三浦くんはいじわるだった






< 139 / 274 >

この作品をシェア

pagetop