大切なきみへ








「あーやーせー」



「うるせー」


朝からうるせーなほんと

光希はバスでずっと彼女の名前を連呼する。



「なーその〝あやせちゃん″って

可愛いーの?」



「すげー美人っすよ!自慢の彼女なんです」


「うわー信用ならねー」
「だって光希の彼氏だせ」
「この馬鹿叫ぶなよ」


…先輩たちもなんだかんだ食いつくな




「蓮の元カノいるんだろ?」


…は?


「なんで知ってるんですか?」



「なんでもなにも蓮の元カノすげー可愛いって有名だぜ?」



「…可愛いですけど」



「はいはい」
「ヒュー惚気んなよ!」



この人たちすげー元気だよな




「まぁとりあえず今日は勝つぞ!

うちはマネいねーし、顔面偏差値も負けてるんだからバスケは勝とうな」






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