大切なきみへ




マネージャー室に入るのが、いつもより緊張した



「おはようござます!」




……安定の無視…!

まだ綺世ちゃんしか来ていなかった



これはチャンス、



「あの綺世ちゃん!私言いたいことあるの!


私、蓮に振られてるんだけど、まだ蓮が好きだなって思ってる」



「なに、あんたも綾瀬に振られたの」


あんた、も…?


じゃなくて!


「あの!こんなことが言いたいんじゃなくて

綺世ちゃん確かにすっごいムカつくよ!私の話なんて耳も貸さないし!

でも学校ですれ違った時に友達と話してる綺世ちゃん見て仲良くなりたいって思った!」




「…え?」



と少し驚いた顔をして


「あんたが悪いんでしょ!だって」



って綺世ちゃんが言いかけたとき、

背筋が凍るくらい冷たい声がして


「ねぇー何話してんの〜?」



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