大切なきみへ







部屋に入ってベッドにダイブして


やっと終わったって安心した


あ!またジャージ新しいの買わなきゃ!



「え?」


リュックを開けるとそこには破かれたジャージは入ってなくって

そのかわり茶色の紙袋が入っていた


「何これ…」


袋に入っていたのは新しいジャージと見たことのあるパーカー


こんなの、思い当たる人は1人だけ



「もしもし!三浦くん?」



「なにせっぱつまって」


この人はいつもみたいになんにも知らないふりをする


「ジャージ」


「ああ、それ部費で買ったやつだから心配しないで。あとパーカーは買いに行く暇なかったから俺のやつだけど」



「三浦くんこのパーカーお気に入りじゃないの?」



「別に、他に気に入ってるのあるから着ないなら処分しといて」



「絶対嘘だ」


「なんでだよ」


って三浦くんは笑って、

「あ、あとジャージは部員みんなで買いに行ったやつだから適当にラインしといて」



もしかして私が保健室にいる間?



「…ほんとにありがとう」



「はいはい、じゃーね」



このパーカーは私の腕にできた傷を気にしてくれたのかな、


最近ドキドキさせられっぱないしだよ







< 186 / 274 >

この作品をシェア

pagetop