大切なきみへ
*
部屋に入ってベッドにダイブして
やっと終わったって安心した
あ!またジャージ新しいの買わなきゃ!
「え?」
リュックを開けるとそこには破かれたジャージは入ってなくって
そのかわり茶色の紙袋が入っていた
「何これ…」
袋に入っていたのは新しいジャージと見たことのあるパーカー
こんなの、思い当たる人は1人だけ
「もしもし!三浦くん?」
「なにせっぱつまって」
この人はいつもみたいになんにも知らないふりをする
「ジャージ」
「ああ、それ部費で買ったやつだから心配しないで。あとパーカーは買いに行く暇なかったから俺のやつだけど」
「三浦くんこのパーカーお気に入りじゃないの?」
「別に、他に気に入ってるのあるから着ないなら処分しといて」
「絶対嘘だ」
「なんでだよ」
って三浦くんは笑って、
「あ、あとジャージは部員みんなで買いに行ったやつだから適当にラインしといて」
もしかして私が保健室にいる間?
「…ほんとにありがとう」
「はいはい、じゃーね」
このパーカーは私の腕にできた傷を気にしてくれたのかな、
最近ドキドキさせられっぱないしだよ