大切なきみへ












いつのまにか授業が終わって


放課後の部活、


「かなり残念だけど」





かなり重い空気で部長が話しはじめた







「三浦が部活辞めることになった」









え?


気づいたら足が動いていた



「ちょっ…久下!?」



部長の声が聞こえたけど、もうとまんない




部活着のままバス停まで走ると、ちょうどバスが止まっていた


バスに乗っているあいだはただただ無心で




“今日ごめんね、行けなくなった”

蓮に急いでラインをうった






降りてからは、三浦くんの家の道を必死に思い出す


たぶんこっち!




近くの公園を通りすぎようとした時、


見覚えのある後ろ姿を見つけた




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