大切なきみへ
*
いつのまにか授業が終わって
放課後の部活、
「かなり残念だけど」
かなり重い空気で部長が話しはじめた
「三浦が部活辞めることになった」
え?
気づいたら足が動いていた
「ちょっ…久下!?」
部長の声が聞こえたけど、もうとまんない
部活着のままバス停まで走ると、ちょうどバスが止まっていた
バスに乗っているあいだはただただ無心で
“今日ごめんね、行けなくなった”
蓮に急いでラインをうった
降りてからは、三浦くんの家の道を必死に思い出す
たぶんこっち!
近くの公園を通りすぎようとした時、
見覚えのある後ろ姿を見つけた