大切なきみへ



「大丈夫ですか?


…すみません閉店時間です」



店員さんが申しわけなさそうに声をかけてきた



あれ、いつのまにか寝てた


…もう8時か


「すみませんすぐ出ます」




カフェを出て、ばあちゃん家に向かう




「蓮じゃない?」



「おー」




まさか今会うなんてな


今会いたくないランキング1位なんだけど


俺の顔を見た奏はちょっと驚いた顔をした



…そんなやばいか、顔



「学校いつから始まんの?」



奏は顔のことになにも触れなかった


「明後日」



「で、奏部活は?」



「行ってるよー」



「そっか」




良かった


< 249 / 274 >

この作品をシェア

pagetop