大切なきみへ
この前キスしてるの見たとこなんだけど
混乱してる頭を必死で整理する
「じゃあ」
蓮は頑張れ、とでも言うように肩をたたいて歩いていった
「…はー……何?ほんとに」
謎が多すぎるけど間違いなく嬉しかったのは事実
「明日部活オフじゃん」
すぐにでも聞きたい
*
“ピンポーン”
インターフォンを押すとめずらしくすぐ久下が顔を出した
「おはよ〜」
「おはよー」
なんか今日も目の下が赤い気がする
「昨日寝た?」
「え?うん」
キョトンとしてる顔も可愛いけど
「昨日なんかあったー?」
まあたぶん蓮とのことなんだろうけど知らないふりをした
「え、うん?ないよ」
明らかに目をそらす
「あっ!バスちょうどきた!」