大切なきみへ
届いて、最後の希望
(蓮side)
今日でもう当分来れないんだな、花華の家
なんか緊張したきた
“ピンポーン”
“はぁーい!”
「いらっしゃっ!」
ガタガタガターン!
ドアを開けた瞬間、花華がこけた。
「大丈夫かよ…?」
「あはは、全然大丈夫!」
ほんとに花華って…
「…たくっ。どんくせーな」
って笑うと
「うるさーい〜」
照れてながら笑う
こんなところもひっくるめて好きなんだけどな
「あ、いい臭いする」
「でしょ!?ふふーん!クッキー作ったんだ~」
…だからか
「だから指に絆創膏あるんだ?」
「あっ、…!」
クッキー、指切るようなとこある?
もうなんでもいーや、全部が愛しい
…駄目だな、俺
「ありがとな、すげー嬉しい」
今日、髪の毛ポニーテールだ
いつもおろしてんのに
水色の襟のついたワンピースはふわっとしていて
おまけに花のネックレス
それになんとなくメイクもしてる気がする
「花華さ可愛い」
「うん?何が?」
…聞いてた?
「花華が」
「え?ありがとう〜」
さすが