大切なきみへ
(花華 side)
“ピーンポーン”
「はぁーい…おはよ、三浦くん!」
「おはよ
…ほら、走らねーとバス遅れちゃうよ?」
「あぁぁ!ほんとだー!!」
蓮が東京に行ってから、結構たった
私と蓮の関係は変わることなく、毎日電話をしている
たしか蓮が転校した次の日、
学年集会が開かれて先生がもう蓮がここにいないことを発表した
それを聞いて泣いてる人が沢山いたなぁ…、
そして
蓮から、沢山の人へのメッセージを書いた手紙
それを聞くと、蓮と関わりがなかった人も泣いていた
私の大好きな人は沢山の人にとって大事な人なんだなって思うと
すっごく嬉かったのを今でも覚えている。
…寂しいのは変わらないけどね
そして、変わったことが1つ
こうして、三浦くんが毎日迎えに来てくれて、一緒に登校している
三浦くんが、いなかったら
…なぁんて考えるのが怖いくらい、いつしか私にとっての大事な人になっていた
「ほら、鞄もってやるから走るぞ?」
「…ごめんね?うん、行こ!」
*
“発車します”
私たちがついた瞬間、バスは出ていってしまった