大切なきみへ
「君、久下さんの友達かな?」
「そうですけど」
ドアから出てきた先生に声をかけられた
「君1人?…ってことは学校サボってきたな?」
「さっきの話は?」
「そのままだよ。
もう彼女は激しい運動は控えなくちゃいけない」
「だから…君が支えてあげてくれ」
そして目の前の久下は
表情が暗い
…きっと聞いたんだろうな
俺は、知ってるから
大丈夫、だから
俺の前だけでは泣いていいんだよ
「三浦くん、どこ行くの!?」
「秘密」
「ええ?
…三浦くん、これなんて言うか知ってる!?
拉致って言うんだ……よ」
「なんで…ここなの」