ゲーム彼氏とオタク彼女
慌てて俺はドアの隙間に手を入れる。
「何で家まで来たの・・・?」
質問する天野。
どうしてって言われてもなぁ・・・
「用があるから来た。じゃなきゃ来ないだろ?」
そう返すと、「私はあなたに用なんてないから」と無理矢理ドアを閉めようとするが、俺はそれを止めた。
「まぁ待て。実はな、あれ嘘なんだ」
正直に告白する。ところが
「はぁ!?意味わかんない!!」
と、ドアを閉めてしまった。
これ以上は取り合ってくれないと考えた俺は家に帰った。
鞄をおき、ゲーム機を起動する。
「さて、三崎に頼まれたここのボスを攻略しなきゃな」
そういえば、天野もだいぶ変わったよな。
昔は男子の輪に入って遊んでたのに、いつの間にか女子と遊んでることが多く、最終的には俺とも遊ばなくなった。
幼稚園の頃なんか、手を繋いで歩いてたのにな。