シンデレラは恋に臆病
あんな奴、こっちからお断りよ!

憤慨しながら、その日はコンビニで梅酒を買って家でひとりやけ酒をする。

ビールじゃないのは、酒に弱い私が唯一飲めるお酒が梅酒だからだ。

城野真優、二十六才、独身。シーザー自動車で派遣社員として働いて来月で二年になる。

合コンしてもいい出会いはないし、伊達さんに期待してた分、落胆せずにはいられない。

「あ~あ、人生、そんなに上手くいかないか。どっかにいい男落ちてないかな」

所詮、庶民には庶民がお似合いということだろうか?

自分の一Kの狭いアパートをボーッと眺めハーッと溜め息をつく。

ここにずっと住まなきゃいけないのかな?
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