シンデレラは恋に臆病
沢田さんが軽く私に頭を下げる。

私は違う。彼の恋人でも何でもない。ただの部下だ。

「あの……」

違うんです……そう言おうとしたら、伊達さんが割って入ってきた。

「結婚式には呼ぶよ」
伊達さんは沢田さんに対して自慢気な顔。

何でそんな平然と嘘が言えるの?

結婚式で違う女がウェディングドレス着てたら、沢田さんはきとビックリするだろうな。

「ああ、楽しみにしてる。では、ゆっくり楽しんでいって下さい」

親しげに笑うと沢田さんは部屋を退出した。

「ちょっと、伊達さん!何嘘ついてるんですか?すぐにバレますよ」

沢田さんの姿が見えなくなると、私は伊達さんに噛みついた。

「嘘かどうかなんてわからないよ。それに嘘じゃないかもしれない。未来のことなんて誰にもわからないからね」
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