シンデレラは恋に臆病
「ん?何か言いました?」
伊達さんに目を向けると、彼は首を左右に振った。
「何でもないよ。そう言えば、今つけてる花のピアス、毎日つけてるけど気に入ってるの?」
伊達さんの指が私の耳に触れ、身体がビクッとなる。
「兄が就職祝にくれたんです。安物だと耳がかぶれるからってブランドものの高いのをプレゼントしてくれて。就職した会社は倒産しちゃいましたけど。でも……頑張らなきゃって思ってお守り代わりにいつもつけてるんです」
「お兄さんからねえ。身内とはいえ、少し妬けるなあ」
ピアスを親指の腹で撫でながら、伊達さんは私の耳元でそう囁く。
……彼とこんなに接近したのは初めてかもしれない。
心臓がバクバク音を立てている。
「心にもないこと言わないで下さいよ。そんなことより、伊達さんにはご兄弟いないんですか?」
私は話を逸らそうと、話題を変える。
伊達さんに目を向けると、彼は首を左右に振った。
「何でもないよ。そう言えば、今つけてる花のピアス、毎日つけてるけど気に入ってるの?」
伊達さんの指が私の耳に触れ、身体がビクッとなる。
「兄が就職祝にくれたんです。安物だと耳がかぶれるからってブランドものの高いのをプレゼントしてくれて。就職した会社は倒産しちゃいましたけど。でも……頑張らなきゃって思ってお守り代わりにいつもつけてるんです」
「お兄さんからねえ。身内とはいえ、少し妬けるなあ」
ピアスを親指の腹で撫でながら、伊達さんは私の耳元でそう囁く。
……彼とこんなに接近したのは初めてかもしれない。
心臓がバクバク音を立てている。
「心にもないこと言わないで下さいよ。そんなことより、伊達さんにはご兄弟いないんですか?」
私は話を逸らそうと、話題を変える。