シンデレラは恋に臆病
「あの……その……高橋君……これは違うの」

弁解しようと高橋君に声をかけるが、伊達さんに腕を捕まれた。

ハッとして伊達さんに目を向ければ、彼の目は「逃がさない」って言っていて……。

「高橋、悪いけど城野さんに大事な話があるんだ。城野さん、ミーティングルームに来て」

伊達さんの目が怒っているような気がするのは気のせいだろうか?

二人きりになりたくない。

高橋君が呆気に取られながらコクッと頷くと、伊達さんは私を椅子から立ち上がらせ強引に奥にあるミーティングルームに連れていく。

「伊達さん……もっとゆっくり歩いて下さい」
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