シンデレラは恋に臆病
「嘘です!」

私は伊達さんの告白が信じられなくて、すぐに否定する。

彼が私なんか好きになるわけがない。

「好きでもない女なんか抱かない。真優が好きになったから欲しいと思った。悪いけど、手放す気はないよ」

優しく説き伏せるようにそう言うと、伊達さんはギュッと私を抱き締める。

「気づいたら真優のこといつも目で追っていた。最初は自分の肩書きに引かれて言い寄ってきた下らない女だって思ってたんだ。だが、真優の頑張る姿を毎日側で見てたら欲しくなったんだよ。だから、昨日は勝負に出たんだ」

伊達さんが私のことをそんなに思っててくれるなんて考えもしなかった。

「部下として誘ってるんだと思ってました。まだ夢見てるようで信じられない……」

伊達さんの腕の中にいるのに、これは自分に都合のいい夢なんじゃないかって思ってしまう。
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