シンデレラは恋に臆病
「現実味がないなら今夜指輪でも一緒に買いに行く?俺もその方が安心だし」

伊達さんの言葉に私は目を丸くした。

ちょっと待って!

「伊達さん……気が早すぎませんか?」

今やっと思いが通じ合ったのに……指輪ってことは結婚も考えてるってことだよね。

「俺はそうは思わないけど。伊達家の家訓知ってる?」

『伊達家の家訓』?

話の意図が見えず、私はキョトンとした顔で伊達さんを見た。

「いいえ」

「『惚れた女はどんな手を使ってでも手に入れろ』ってね。だから、覚悟してよ」

伊達さんがダークな笑みを浮かべる。

どんな手を使ってでもって……ちょっと怖いんですけど。

「お手柔らかにお願いします」
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