シンデレラは恋に臆病
うちの営業はみんな真優を頼って仕事を依頼する。

彼女が有能なのはわかったが、会社としてはこの体制は決していいとは言えない。

彼女に負担がかかりすぎてて、彼女が病気で倒れたら業務が滞る。

その日は、自分から真優を食事に誘った。

彼女がうちの仕事をどう思っているのか知りたかった。

高い店に行きたがると思ったが、真優が俺を案内したのはサラリーマンで賑わう定食屋で、見た目とのギャップに驚いた。

真優と話してみると割りとさっぱりした性格で、気づけば自分も素で接していた。

「今日は私が連れてきたんで、私が奢ります」

真優が俺に向かってニコッと笑う。

予想もしてなかった展開に一瞬どうリアクションを取っていいのかわからなかった。
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