シンデレラは恋に臆病
「……付き合い出したのはつい最近なの」

真優が頬をほんのり赤く染めながら正直に答える。

「……つい最近?なのに結婚前提なのか?」

玲司さんが目を細め真優の左手の指輪に目を向けると、次に俺を見た。

「大丈夫です。俺は他の女には興味ありません」

俺は玲司さんの顔を見据え真っ直ぐな目で告げるが、彼は俺の言葉に否定的だった。

「未来のことなんて誰にもわからないと思うが」

「俺の性格はある程度玲司さんも知ってるでしょう?一度こうと決めたらぶれませんよ」
「その言葉を信じろと?」

玲司さんが俺に冷たい視線を投げる。

「ええ、そうしてもらうしかないですね」
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